
お母さんがなぜだか血相変えてやってきた。
「?どうしたの?」
訝しがる私を尻目に何故か涙を浮かべながらこう言った。
「よかったー!生きてて!」
・・・・えーと。
私のお母さんは天然。お嬢さんがそのままおばはんになったような人である。
いつまでも子供のようなので周囲には可愛がられるが、
子供に育てられる子供というのは悲惨なものだ。
私たち兄弟は、天然キャラのお母さんというものが
どれほど子供を死と隣り合わせにするものかを知っている。
子供時代、数々の危機を迎えるうちに、どうやっても
「うちのお母さんはよそのお母さんとはちょっと違うかも」
ということを認めざるをえなかった私たちきょうだいは、
この母のもとではちょっとした油断が命取りになると悟った。
そして一致団結してその天然が生み出すトラブルに
なんとか対処して生きてきたのだった。
ストーブの熱気こもる教室中が異臭に包まれて非常事態のようになったとき、それは3年の兄の教室と1年の妹の教室だけで同時に起きたテロさわぎだった。
避難した私たちは互いの姿を見つけ、すぐにぴーんときた。
そしてストーブのもたらした一酸化炭素が原因かとパニックになる教師たちの目を盗んで
なんとか列を抜け出して教室に戻り、お弁当を開けてみると
思い切り腐った肉団子だけが山盛り入った、それは得もいわれぬ物体を発見。
思わずクラスメートに見つかる前に、弁当箱ごと窓から捨てたのは
サバンナ家では語り草になっている。
あの日、母におそるおそる聞いてみた。
「お母さん、肉団子、変なにおいしなかった?」
母は笑って答えた。
「さあねえ、お母さん 肉団子嫌いだから。」
その日から、私達は通学の道すがら、お弁当が食べられるかどうかを互いにチェックしあうようになった。
一時が万事、こんな具合だったから、たまにお母さんの知り合いに出会うと必ず
「こ・・・これがお嬢さん?!」
と叫喚されること間違いなしだ。そして最後には必ず
「なるほどねえ、こうなるのねえ。大変だったでしょうねえ。」
と泣いて慰められることになる。
今では母の天然に関西風に突っ込むのが大好きな弟にまかせて
私はひとりで悠々自適に暮らしているけれど
たまに母を連れて海外へ行くと、それはもうサバイバルツアーになってしまう。
とにかくニコニコ、騙されて連れて行かれそうになってるのにニコニコ、
もうちょっとで荷物ひったくられるのにニコニコ、
道端で知らない人からアイスもらって高額のアイス代をせびられても、それが罠だと気づかず
「いい人もいるもんだねえ」
とニコニコ去っていく。
普通に日本の街を歩いていても、セールスがぴたりと母をマークするのには慣れてきたが、
知らない土地で頼んだガイドが、何も言わなくてもぴったり母だけを熱心にマークするのだから情けない。
よっぽどこいつは危なっかしいというオーラが出てるのだろう。
その母親が、なぜだか私が31歳の誕生日を前日にして
「娘が死んだ」
と思いついたらしい。
私の親は気まぐれだ。
父は兄を溺愛して離さなかったので、
寂しかった母は弟を溺愛するようになった。
私は祖母が達者で口うるさい人だったので
口封じのために祖母の棟にあてがわれた。
子供時代を祖母と同じ布団で過ごした私は、
母や父と寝食をともにしている兄弟が
羨ましいような気もしたけれど、
目の前で本気で私を見ていない両親を見てしまったら
子供だって諦めることを覚える。
私の夢は「自立」そして「海外逃避」それに尽きた。
その後紆余曲折して母と暮らしたこともあったけど
結局うまくはいかなかった。
留学後、私は一人でしか生きられない人間に
悲しいかな、ちゃんとなってた。
よく考えれば ばばくさい京都のしきたりやプライドなんかを
すっかり祖母からいただいちゃったので
ラッキーな子供時代だったのかも知れない。
で、今も父は兄と、母は弟と、もうそれはそれは
夫婦のように両方仲睦まじく暮らしている。
結局彼らは互いしか望んでないようだった。
それが最近、特に弟の結婚が決まってか、
両親は私のところへたまに電話をかけてくる。
自分が幸せで安全だと、
人のことを気にかけたくなるものだとつくづく思う。
馬鹿丸出しの偽善者トリオがイラクで誘拐されたことも、
アメリカ人の慈善事業数値が異常に高いことも。
特に母は弟の結婚が決まって絶好調だ。
どんな着物を着ようか、近所への嫁披露の段取りはどうだと
薔薇色の毎日を送っている。
そして、ふと気がついたのだそうだ、
そういや 娘はどうしてるかしら
↓
うさぎや小鳥の病原菌におかされてはないかしら
↓
電話がぜんぜんつながらないわ(だってネットにつなげてるし)
↓
もしや、31歳を前に弟が先に結婚するからって
↓
いや、そこまででなくても重大な病気とか・・・
↓
ひょっとして、不治の病とかで寝込んでるのかもしれない
↓
こんな時こそ 私が行かねばっ
・・・だから「愛と死を見つめて」とか放送すんのやめてくれない?
母よ、たまに私の顔見に来ては、
結局弟自慢をして帰るのやめてください。
と言いたくなるのだけれど
あまりにも久々見るニコニコが可愛くて
なんにも言えなくなっちゃう私。
貴女の天然ぶりが、つくづく羨ましいと思う。
どんなに苦しい結婚時代でも、ある意味天然ボケだからこそ
あまり深く感じず、人を憎まずに
ここまで生きてこれたのかなあと思うこともあるから
「この人を天然に生んでくれてありがとう」
と、神に感謝するべきだと自分を慰めている今日この頃。
ぽんかんを3つもってきてくれたので、
小鳥とうさぎと私とでわけました。
初めての手渡しフルーツに興味深々のオスカルちゃんを見て
「これ 鳥?」
と母は聞いた。
「梵天やねん」
と思わず言った私に
「ああー、梵天かー。鳥かと思ったー。」
と母は言った。
・・・・お母さん、あなたの中の梵天ってなんやねん。





【沙門Samon】
【カリブ&マルガリータ】
【ダリDali】
【ショパンChopin】
【キトQuito】 ブルー♂。リブと連れ添ってきたが、子育てに悩み離婚。再婚後も妻に先立たれ、やけになってすさんだ暮らしをしていたが、何事にも明るくめげない蓮涙に惹かれ元の明るい性格に。
【蓮涙Hasumi】
【アランAlain】
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【モンMon】
【サクラSakura】
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【しんのすけ&ヒマ】 イエローパステルペア。仲が良く、むちむちとした体をなすりつけあっている。もしかしたらホモ。
【ルパン&不二子】 アルビノ♂ルチノー♀。ゆで卵を割ったようで不思議な光景。
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【しょうこShoko】 シャルルの妹。顔がマリオに似ている。手乗り度50%
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【フェルゼンFersen】
【雪之丞Yukinojo】 スパングルダブルファクター。 アンドレの元夫。男前で優しく冷静沈着。再会したアンドレが気になるも、スミレと生まれてくる子供のために生きようとする。
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【フィリップPhilipe】 王冠のような見事な頭を持つジャンボセキセイ。エリザベスにぞっこんも巣箱にこもられると仕方なくS子の相手になってくれる。
【ラムセス】
【シバ】 パイドライトブルー。見た目は大きいのに穏やかで優しいラムセスの理解者。
。
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【すずSuzu】
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【ケンタ】
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【加賀&更紗】 越後屋に生まれた娘「更紗」に養子を迎えて家を持たせた若い夫婦。子供ができないので少々悩みの種。
【鮫Same】 十姉妹集団と水浴びの順番を争うS家の元気印。
【ジュシーとマツ】 私が最も頼る十姉妹夫婦。世話好きで苦労好き。
【白鶴&白鹿】 仮母用十姉妹夫婦。毎日ものすごい運動量で飛び回っている。なぜ?
【ショコラとボンボン】
【ブッダBuddha】
【小太郎】 ブラックエボニー♂ 砂あび大好きで運動家。おねだりしておやつをゲットする姿がとにかくかわいい。
【お竜Oryu】 琉金 1歳。
【鶴子Turuko】 丹頂1歳。
【牡丹Botan】 オランダ獅子頭 1歳
【あずAzu】 東錦 1歳。
【らんちゅうベイビー】 一生懸命育てているらんちゅうの稚魚。毎日水替えが必要。
【メダカ】 ビオの住人。緋メダカと黒メダカがいる。
【チロChiro】
【松尾君】
【マック】
【シュリShuri】 




































