恋する小鳥

Irreplaceable 

金魚と水の音。兄と黄色いセキセイインコ。





このアニメーションは東京藝術大学の学生だった岩瀬 夏緒里さんが
卒業制作として作ったものだそうです。
ようつべさんのところだと、ご本人様がコメントでお答えされております。
そのみずみずしいノスタルジーに24th CGアニメコンテストで
映像賞が授与された というニュースから拝見いたしました。
なんでかなあ。もうこれだけでも泣けてしまった。
こういう思い出ありますよね。金魚にしろ、小鳥にしろ。

私は小学生の時に、兄は超未熟児で生まれたことが原因なのか、
授業に集中できないでいる兄だったので、
なんか兄のことをよくからかわれた覚えがあるんです。
幼稚園は伯母が園長で母が保母だったためか、
ベールに隠されていたようですが、
小学校では兄はまったく勉強のできない、
長時間、座っていることのできない子供で、
予防接種のときに、校庭中を走り回って逃げていたりして、
通常のことに数分以上我慢することが困難な、、
先生方にとっては大変手のかかる、生徒だったようでした。
その兄が、小学校高学年の頃に、
学校で飼育されていたセキセイインコの
雛が育ったのを貰い受けてきたんですが、
あまりにも可愛かったためか、もらってきた箱から出して
籠に入れる前に、すこし抱こうとしたら、
そのまま飛び去って一瞬で逃げてしまったそうでした。
私たちの家は山のすぐふもとにありましたので、
山に行ってしまった、しかも人に慣れていない小鳥が
帰ってくるわけもないのですが、
兄は村中を、コップ一杯にお米をもって、
その黄色いセキセイインコを探しにいって、帰ってきませんでした。
ふらふらと、空だけを見て、コップを握りしめた兄が
「ピー!ピー!」と呼びながら
線路のわきを歩いているのを
そろばん帰りに見かけた私は、
家に帰ると、兄がいないと大騒ぎの家族たちに問い詰められ、
一緒に米をもって、
インコを探しながら、兄を連れて帰るように言われました。
ようやく兄を見つけると、ぼろぼろと泣いていて、
「もうちょっとでつかまるから、もうちょっとで帰ってくるから」
「学校から帰る間に慣れてくれてたから」
と言って、説得に耳を貸しませんでした。
普段何を考えているのか、よくわからないと思っていた兄が、
こんなにも、一日のうちに愛しいと思うものを手にし、
そして一瞬で失ったことで傷ついてしまったことが、
そしてそれが己の失敗であったことを突き付けられている姿が、
子供ながらに可哀想で切なくて、
なんとか黄色い小鳥を見つけられないものかと、
私は次の日も、その次の日も、
その次の年も、そのあとも、
たくさんの電線を見るたびに、
心の中で、探していました。

兄とはそのあとも、いろいろとありまして、
ずいぶん早くから、別れて暮らして久しいですが、
大病を患って、手術をしていた夜にも、
何度も思い出して、「おにいちゃん、ごめんね」と、
泣けてくるのは、ピーちゃんを探して不安そうに空を見上げる
兄の姿でした。
私の小鳥好きの本当の原点は、
ここなのかなあ、と、思うことがあります。
だから、私は小鳥さんを長く育てることになっているときに、
よく「自分のせいで事故で死なせてしまった」「逃がしてしまった」
そういったメールをいただくことがありますが、
そのたびに、この兄のことを思い出してしまいます。
「そんなことは、ありません。絶対に、
あなたは悪くありません。これは事故だったんです。」
いつもそう、お願いします。
小鳥を飼育することの責任論は、
ほかにたくさんおっしゃられる方がおられますが、
私なんかが、言える立場にはありません。
言うつもりも、まったくありません。
そんなことはわかったうえで、それでも小鳥と暮らしていくうえで、
不幸にも、悲しいことは起こります。
人間同士だっておこるのに、
こんなに体格差のある、視線も違う生き物同志が
何世帯も、一緒にひとつ屋根の下で暮らしていくのですから
アクシデントは必ずいつかどこかで起こります。
起こってはいけないという気持ちで暮らしていても、
もちろんそれは起こります。
だけど必ず、立ち直ってほしい。
兄が二度と鳥を好きにならないのは、
帰ってくる猫を溺愛しているのは、
きっとあの体験のせいだと思うので、
私はそうではなくて、もう一度、小鳥さんと暮らしてほしい。
おばあちゃんが、金魚のたまちゃんを可愛がっているように、
その死を乗り越えて、その死さえ忘れていても、
また再び巡り会って人生を共に過ごしてみてほしい。

そんなふうに、思っています。
今もまだ、傷が癒されていない方も、
絶対に、癒されてほしい。その子はいなくても、
その子とともに、培った小鳥ノウハウで、
次の小鳥を幸せにしてあげてみると、そのなかに
失くしてしまったその子も生きていることを
何年後かに知ります。きっと。私はそうでした。
ほんの一瞬のきっかけで、
その子がそこに生きていることを、実感して、
餌入れを落としてぼろぼろと、
泣き崩れるようなことになります。
うれしいのか、切ないのか、なんだかわからない涙で、
嗚咽する私に、バタバタと鳥たちが大騒ぎし始めます。
何が起こったのかわからないで、肩からトプス達が何度も覗き込みます。
大きいものが小さいものを愛するより、
小さいものが、大きいものを愛するほうがハンデがあると思います。
でもその壁を乗り越えて、かごの金網のストライプを乗り越えて、
愛情をむき出しにくれる動物には心があります。
心は目に見えません。だから、
死んでしまった子は、目に見えなくても、
大丈夫なのです。心はもともと見えていなかったのに、
それでも絆を結べていたのだから、
何も怖がることはないのです。
私はそれに、ようやく気付いたのです。
それでも帰りの電車のなかで、寂しくて胸がつまることがあります。
どうして帰ってもリブはいないんだろう、と、思うだけで
涙が止まらなくなってしまいます。
でもそういうことを乗り越えていくしかないんです。
そんなときに、一番力になってくれるのは、
やっぱり鳥でした。鳥たちの
眠っている姿を見て、そこがかつてのリブのケージだったとしても、
納得していくしかないんです。
庭のユリが咲いていい匂いがして、
リブはきっと、今そばにいてくれているんだって、
思ってまたひとつ、夜を超えていくしかないんです。
死んだらきっと。会えますから。



もう一度必ず出会えます。
だからぜひ今は、ドライかもしれませんが、
事故は事故で、切り替えてほしいと願っています。
もう飼う資格がないとか、おっしゃらないでください。
本当に辛いfaultです、そのような事故が起これば、
誰よりも、飼い主様がつらく悲しいです。
私はそれが一番かわいそうでなりません。
どうか、乗り越えてくほしいとお願いします。
私の希少な小鳥友達で、いてください。ずっとずっと。



そんな思い出も、フラッシュバックさせるような
素敵なアニメだなあと、思いました。
ほろほろしたいときにでも、見てください。
日本のアニメーターの方は、本当に素敵な感性を持たれていますよね。
こういう才能を、珠玉というんだろうなあと思います。


泣いてないもん。目から出た水だもん。


巴ちんは、修羅を乗り越えてきたからね・・・。
ぶーちゃんには涙なんか、わかんなくていいのよ。
本当は人間も、小鳥みたいに
そうそう涙が出ない人生のほうがいいのかもね。
泣くと、次の日元気にはならなくない?
泣くと、それだけ耐性ができて、
しなやかに強くはなるんだろうけれど。











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cotte cotteへとぶ




子供ができたら、兄と育てたかった。















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Category: 今日の小鳥たち
Published on: Wed,  26 2013 00:58
  • Comment: 2
  • Trackback: 0

2 Comments

minamo  

先日、止まり木などをこちらで注文し、今日届きました。。
でも、私の不注意で、昨日の朝小鳥を逃してしまいました。
買った時、羽を切ってと店員さんに頼んだら、もう切ってあるから
当分飛べないって言われて、それを真に受けて部屋でも全然飛ばなくて、
日光浴させようと、過信して外なのに手のひらに乗せてしまいました。

一瞬の出来事で、思い切り飛び立って、走って追いかけたけど
私の家も山のふもとで、もうどこにいるかわからなくなってしまいました。
ずっと探して、飛んでいったあたりに餌も置いて、探してますの
ビラも作ってポスティングしたけれど、こんな山の中でまだあまり
人に慣れていないのに、帰って来るはずないと言う思いと、帰って来てって
願いで胸がつぶれそうです。本当に過信してました。


もう鳥は飼うべきではないのだろうと思っていたけれど、私もまだ飼う資格はあるのかな。。
長々書いてすみません。

2013/07/09 (Tue) 22:39 | EDIT | REPLY |   

smr  

アニメーション、わたしも見て泣いてしまいました。
そしてお兄様のお話に始まり、もう、すべての言葉一つ一つが涙なしでは読めませんでした。
新しくお迎えする子の中に、先代を見つけてはならないと思い込んでいました。
重ねてしまい、代わりにしてしまうことと、中に生きる先代を見つけることは違うんだなと。

S子さんの言葉にはいつも助けられます。
本当にありがとうございます。

これからも、ひっそりと、ブログ拝見させていただきます。★

2013/06/29 (Sat) 22:56 | REPLY |   

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